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宜興の九花展報告(その3)

               2012.4.12-4.15      

展示会場も外の露店も文革以前からあった旧銘品と70年代以後発見された新花の割合はざっと半々くらいです。当然ながら新花はまだ株数が少なく1品ものも多いけど、その種類の多さは半端ではありません。

しかし、梅瓣、水仙瓣のもので旧銘品に匹敵するものはなかなかありません。
逆に昔はなかったホントに荷花瓣と言える花がけっこう出てきています。
今回は今年見た新花を順不同で少し紹介します。

・          和为贵                      麦当劳
20120413heweigui20120413maidanglao
右上の「麦当劳」のネーミングには笑ってしまった。「麦当劳」とはファーストフードのマクドナルドの中国語表記、舌瓣の赤点の模様をマクドのトレードマークの“M”に見立てているわけです。ちなみにケンタッキーは「肯德基」と書きます。ネット上では「我が国の伝統園芸である九花の名前に「麦当劳」はないだろう」とかいろいろ議論されてましたが、わたしはなかなか面白いと思いました。

品種名は撮影の都度、鉢に貼ってあるラベルを写しているのですが、手書き文字を読み取ってるので間違いがあるかもしれません。
・       皇荷             映日荷             红舌花
20120413huanghe20120413yingrihe20120413hongshehua
・       龙鼎             水晶             新花飞天
20120413longding20120413shuijing20120413xinhuazhengtian
「蜂巧」や「鄭孝荷」タイプの飘門瓣の花が最近の流行りのようです。
・       玉桃             巧云朵             祥云
20120413yutao20120413qiaoyunduo20120413xiangyun
蝶咲き奇花はいっぱいあって、ちっとも珍しくないのだけど、左下の「五福圣蝶」はちょっと面白い。主瓣両側と副瓣の上側が舌瓣化してます。
・     五福圣蝶            玉树牡丹           新荷蝶
20120413wufushengdie20120413yushumudan20120413xinhedie
もちょっと追加
好きなタイプからはかけ離れていくが、展示会にこんなのもちょこっと並べたら色取りを添えることにはなるかも・・・
・    灵巧          凌云          六云素        新花红素
20120413lingqiao20120413lingyun20120413liuyunsu20120413xinhuahongsu
ここまでくるともう・・・・
・   大汉飞燕        宝狮         紫玉金砂       凤玉牡丹
20120413dahanzhengyan20120413baoshi20120413ziyujinsha20120413fengyumudan
しかし、最近のむこうの人はこんなのばっかりが好きなのかというと、話してみると「やっぱり昔の大銘品は良いよね」と言ってます。大一品や程梅を超えるようなものはなかなかないし、他人が持ってないもの、話題性のあるものというとこんなクチャクチャの奇花が雑誌やネット上を賑わすことになっているんではないかと思います。

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コメント

巧云朵と祥云、日本語では巧雲朶と祥雲でいいのかしらん?、この雲とか巧とかが付いている花は捧心が大きくてさらにめくれあがってレッサーパンダのようになっていたり、外三弁が波打ってしわくちゃになっていたりするのが多いように見えますが、命名のルールが出来ているのでしょうか。

投稿: narimune | 2012/07/30 08:45

>日本語では巧雲朶と祥雲
そのとおりです。
花瓣が波打つような花によく使われていますね。
「巧」と「雲」の使い分けのルールはよくわかりませんが、老品種の「老蜂巧」と「朶雲」が大元でそれに似たタイプの花という意味だと思います。

このタイプのあまりくどくない品のいい花は安ければ欲しいなと思いましたが
値段を聞くと数字そのままで単位を日本円にしても私にはまだ買えない、ウォンだったら買えるかな!?という値段でした。

投稿: 中国蘭迷 | 2012/07/30 12:44

何というか、上を向いて歩こう・・じゃなくて、上を向いて咲いているのが多いですね、荷花弁花でも真横まで回転できずに途中で止まってしまうのが結構あるみたいですね、新荷蝶は矮鶏系なのかしらん、葉が短くて幅が結構ありそうにも見えますが。

投稿: narimune | 2012/07/31 12:44

蝶咲きのきついのや牡丹咲きの品種は花柄が転茎せずに小排鈴のまま上を向いて咲く傾向がありますね。
寒蘭や蓮瓣でもそうなのでしょうか?

投稿: 中国蘭迷 | 2012/07/31 21:01

寒蘭は奇花が少ないけど上を向いたままというのはほとんどないと思います。蓮弁は蝶咲系はきちんと転茎する方が多いように思いますが、八重咲となると上を向いたままのものもあって色々なのではないでしょうか。

投稿: narimune | 2012/07/31 22:08

背景のブルーバック、、日本のまねかしら?
向こうではあまり見ませんね。
荷花弁花はバイオでこれからたくさんでてきそうです。
春蘭の世界はすでにこれはという花のほとんどがバイオが占めています。
展示の中にも混じっていそうですね。
バイオも面白いのですが、老品種の野性味が感じられません。

投稿: そんちょ | 2012/08/01 17:41

哈哈哈,舌瓣的红点确实像英文的“M",取名"麦当劳”还真有意思,让人过目不忘呀!

投稿: song quan | 2012/08/01 20:36

ブルーバックと人工照明はデジカメとは相性よくないですね。
寧波はよかった。。

>バイオ
ここ、2、3年で九花でも科技草がかなり上市されるようになってきたようです。
実は上の「和为贵」も「麦当劳」も科技草じゃあなかろうか?と私は思っています。「麦当劳」の兄弟かな?と思われるよく似た株もいくつか見ました。

投稿: 中国蘭迷 | 2012/08/01 22:24

取名"和为贵”也有意思^^

「和为贵」は「和をもって貴きと為す」と訳すよりこの場合は「仲良きことは良きことかな」のほうがいいでしょうね。
花軸が伸びず花が団子状態で咲くのは普通は良くないことだけど、このネーミングにより欠点でなくなっています。
中国の伝統年画や吊り飾りによくある可愛い子供がひしめき合って遊んでる図柄を連想させられます。

投稿: 中国蘭迷 | 2012/08/01 22:37

Bio・・が出てくるのは趨勢と云うものでしょうけど、夢がなくなりますね、つまらない。だけどどうせ作るなら、何で聖林素梅のようなものを狙わないのでしょうかね。日本でも関頂と南陽梅(元字)の交配が出回っているけど、関頂に似ているものは関頂のニセモノで売られてしまうだけで、何の面白味もないでしょうに、志が低すぎるね。

投稿: narimune | 2012/08/01 22:38

ネーミングセンス…

写真いっぱいありがとうございます♪

投稿: ユンナン | 2012/08/02 11:01

楽しいには楽しいのですが。。
野生味あるのが面白いのに、こうも数年で都合のいい形ばかり無秩序に出てくると疑ってしまい。。。
だって近所の軒並みに放置された洋ランが同じような花荷弁でピンク色に咲いてたのを思い出してしまいます。
緑蜂巧を馬鹿みたいに探したり、夢を見れる世界がもう少し続いてほしいです。

一方ではこういう考えが夢のない奴に映るのでしょうが。

投稿: ユンナン | 2012/08/02 23:44

バイオ新種は悩ましい問題ですね。
ただ、人間の欲が出すぎると山採りでもフラスコ採りでもだんだん本来の野性味からずれてヘンテコリンになってくるように思います。
それと東洋蘭の分野が自然から変異個体を選別してきたのは
最近まで人工交配しようとしてもできなかっただけで、
他の伝統園芸植物、たとえば菊やアヤメや朝顔なんかは何百年もむかしから人工交配で新品種を作出してきてますし・・・

変化朝顔というのはあれはあれですごい世界なのでしょうが、私にはどこがいいのかさっぱりわかりません・・

投稿: 中国蘭迷 | 2012/08/03 23:28

時代の趨勢ですよね。
でかいの、丸いの、変なの、、
いっぱい出てくるから各自消化して楽しみましょう。
「すごいでしょ、こんなのいっぱいあるんだよ!」と言って。

投稿: そんちょ | 2012/08/04 21:04

九花展紀行楽しみにお待ち視してました。
色々画像拝見していると、欲しい物が絞られて来て。
九花の世界も科学花が出てきたのでは、古来からの種に拘る道を、九花では進む方向性が定まりました。

投稿: kumasan | 2012/08/05 20:22

宜興の九華展では大一品が沢山出品されていたと思いますが、その中で副弁が後ろに反らないで抱え咲きになっている大一品はありませんでしたか。もう一つ、大一品の中で細収根で緊弁抱え咲きの大一品はなかったでしょうか。
大一品のような人気品種はメリクローンでも増やされていると思うのですが、メリをやると芽変りが出てくるので、それが花形が良いような方向の変化を起こしているのではないかと期待してもいるのですが、如何でしたか。

投稿: narimune | 2012/08/05 22:28

同じ品種がたくさん出ていると咲き始めや日が経ってくたびれはじめたのや、培養土や栽培環境が違う株などたくさん見ることができます。
そういう要因による咲き方の違いなのか、個体差として固定しているのかは時間をかけて観察してみないと分からないですね。自分の経験と併せて想像するのみです。
向こうの愛好家はお互いに御棚を見せ合ったり株分け交換したり、ネットを通じて情報交換したりしてかなり分かってきているようです。
大一品や解佩梅、崔梅などはだいぶ以前から中国では超大株も含め数が出回ってましたから、メルクロンというより文革で絶えずに生き残ったか相当以前に里帰りしたものが普通の増殖で増えているんではないかと思っています。

投稿: 中国蘭迷 | 2012/08/07 06:50

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