« 運動会 | トップページ | 丹波・立杭陶器祭り »

花? 華??

古い「蕙蘭」の銘鑑を見ていて面白いことに気が付きました。
建蘭や素心蘭、金稜辺、報歳蘭に混じって「一莖九花」というのがあります。
大一品や程梅などいわゆる銘品が日本に入ってくるのは京華堂老板小原栄次郎が中国から盛んに導入紹介する昭和6、7年頃からですが、それ以前にも一茎多花咲きと言う意味ではなくCymbidium.faberi Rolfe種を区分して「一莖九花」と呼んでいたと思われます。
ところで、気が付いたというのは文字のことです。
昔はてっきり九華と書いていたと思いこんでいたのですが、
明治時代の銘鑑も昭和初期のものもみんな「一莖九花」、茎の字は旧字体の莖なのに華ではなくなのです。
九華と書いてあるのはむしろ戦後の本です。
花と華???
調べてみると
”は花から派生して、華麗、豪華、栄華といったように「花のように美しい、ゴージャス、盛んな」など形容詞的に使い、植物の花そのものに対してはほとんど使われない。
植物の生殖器官:Flower、Blossom の意味で使うときは“”を使っている。
曼珠沙華、優曇華というのはあるが、これは本来この世に咲く花ではなくて、発音も「カ」ではなく「ゲ」と読む。

最近の表記は、九花/九華 半々ですが、『蘭華譜』、『東洋ラン・花物』、『中国ラン』は「一茎九花」を使っています。
どうも「九花」が正しく、「九華」は 難しい字使ったほうが賢そうに見える ってんで戦後の愛好家が間違って使い出したのではないでしょうか?!

字源からいくとの元の文字は象形文字、は後代に作られた文字で「艸(葉っぱや茎)が変化した」という介意文字、ぜんぜん別な文字だそうです。
大元は同じ意味だし、ま、どっちでもいいか??

|

« 運動会 | トップページ | 丹波・立杭陶器祭り »

コメント

おもしろい視点から、蘭の歴史を調べましたね。
σ(^^)も気になる時がありました。

たしかに、終戦だの維新だのと言うドサクサでは
それまでの文化的な伝承とかが大きく損なわれて、
気がついてみればだ~れも知らないってこと、、
よくあるみたいですね。
それに言葉や文字の由来って当て字や無責任な俗説
も加わって長い時を経て伝えられた結果ですから、
語源が「本来の」であっても世間に通用しなくなっ
てしまった例が多くあるようですね。

「九華」と「九花」が別物ではなく、元は同じという
蘭迷さんの情報は知識としては面白いし重大ですが、
当の蘭たちにとっては「どっちでもいい」ことかも。

投稿: ル | 2007/10/15 12:22

蘭迷さん、興味深く拝見しました。また、お話の題材ができましたね。今後が楽しみです。

「どっちでもいいか」は「人」にとってと言う意味で、「蘭たちにとって」は「どっちでもいいこと」でも「どちらかでなければ」でもなく、全く関係も何もないことでしょう。「らん」は「ひと」ではないのですからね・・・・ややこしくなっちゃった!

投稿: 蘭翁 | 2007/10/15 13:58

現在の中国語の発音では、「華」は二声、主に形容詞と動詞で、「花」は一声、名詞。日本の漢字では、あまり区別してないような気がする。日本でいわゆる「中華思想」や「世界の真ん中の華」などの言い方があるが、しかし、中国の人はそう思っていない。「中華民族」は「華夏民族」から発展してきたので、「華」はただの名前だけだ。おそらくその「華」はFLOWERの意味を持ってないと思う。

投稿: yang | 2007/10/16 13:14

いわゆる「中華思想」は京都人はけっこう持っていて、
「東京は3代住めば江戸っ子だけど京都は8代住んでも京都人にはなれない」とか「京都ではノラ猫でも正五位の気ぐらいを持っている」なんて揶揄されることがあるけど、確かに1年に3回くらいそう感じることがあります。
中国人の「中華思想」は実際に出会った人からは感じたことないなあ...

投稿: 中国蘭迷 | 2007/10/17 05:58

>あまり区別してない
九花/九華、一花/一華、華道/花道 などでは確かに区別してないけど
それ以外の一般的な単語では中国同様、日本でもはっきり区別して使ってると思う。
華麗、豪華、栄華 の華を花に置き換えることはできない..

投稿: 中国蘭迷 | 2007/10/17 22:43

「開花」はある、「開華」はないかな。「慶華梅」はある、「慶花梅」はない。日本語の発音(56個?)は中国語(ピンインの組み合わせ*四声)より少ないため、日本人にとって、中国語の発音は把握しにくい。「華」と「花」は、日本語の音読みと訓読みが一緒になっているため、読むだけで、区別できない。「宋梅」=「宗梅」になる・・・中国語から見れば、「華」は「花」と「华」の繁体字だから、両方の意味を持っている。つまり「華」⊃「花」、「華」⊃「华」、「華」は上位集合、しかし部分集合「花」≠「华」。「華」=「花」かつ「華」=「华」、だから「花」=「华」の考え方は間違っている・・・なかなか面白い話題です。

投稿: yang | 2007/10/18 03:11

>いわゆる「中華思想」は京都人はけっこう持っていて、

私、学生時代の女朋友が京都人でしたが、やっぱり「中華思想」の持ち主でしたな~。大阪と京都は隣同士なのに、言語も文化も結構違いますね。

日本と中国は、言わずもがなでありますが。

投稿: 客桟老板 | 2007/10/18 21:35

>いわゆる「中華思想」

いま一番「中華思想」の強い国は地球の裏側まで軍隊送り込む米国 かな!?
中国語では「美国」、前首相は日本をアメリカみたいにしたかったんでしょうかね?

投稿: 中国蘭迷 | 2007/10/19 22:19

ハンチントン氏の論理によれば、一番強い国を追随すれば、膨大な利益が生まれる。日本は自然資源が乏しい、国土は狭い国だから、前の首相たちは、原理原則じゃなくて、現実を見て、国益を考えて、そういう判断でしょうか。しかし、科学技術に進展によって、これから世界のエネルギーの中身もどんどん変わっていくと思う、日本のも変わるだろう。

投稿: yang | 2007/10/20 14:36

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/55262/16765613

この記事へのトラックバック一覧です: 花? 華??:

« 運動会 | トップページ | 丹波・立杭陶器祭り »