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翆桃の謎

Suitou 「秦郷梅」はどうやら翆桃とはまったく別物のようで、翆桃のニセ物扱いされるのは本人(草)も迷惑な話だと思います。いつ頃どんなルートで日本にやって来て誰が名付けたのか知りたい気はします。
 じゃあ正宗の翆桃はというとこれもよく判らないことが多い。中国の文献上に登場するもっとも古いところでは私が知ってるかぎりでは『蘭蕙同心録』ですがこの本の挿絵は主副弁は菱形だけど三弁一鼻頭どころか捧心に兜もない。『蘭華譜』や『東洋ラン・花物』『中国ラン』などの由来の説明<明治の始め頃、浦江山中にて発見、その後上海の林天頤氏に培養された云々>は『同心録』からの引用のようです。この本の宋梅、汪字、9華などの他の花を見る限り、線画の版画刷りながら写真以上に花の特長が実によく描かれていて、決していいかげんな画ではないはずだけど翆桃がこんな咲き方しているのは見たことも聞いたこともありません。
 牟氏はどう言ってるかなと『名品賞析』を見たら載ってない。 『蘭蕙小史』には翆桃は登場してなかったのでした。
Google China で調べたらここ分清新老“翆桃”にありました。
牟氏によると『蘭蕙同心録』の翆桃(別名“品蓮”)は絶種しており、その後これとは別な翆桃(別名“安昌梅”)が紹興安昌から出ていてこれが現存の翆桃であり、日本の『蘭華譜』その他の記述は後出の翆桃(別名“安昌梅”)に絶種した『蘭蕙同心録』の翆桃(別名“品蓮”)の出自の説明が誤って引用されている との見解です。
赤茎と緑茎については牟氏はこの時点では<栽培条件で変わるものか芽変わりしたものか、はたまたよく似た別物なのかよく判らない>と記していますが私の棚にあるのは葉姿、花を子細に見ると花茎が赤いか青いかだけでなくて別物のだと思います。赤茎の方はめったに花を見せてくれなくて並べて見比べたことはないのですが...

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コメント

翠桃についての情報ありがとうございます。
同心録の絵とあまりに違うので不審に思っていたのですが、そうでしたか…。東洋蘭も古くなるといろいろなお話があるものですね。
そういえばずいぶん昔に中国蘭の古老、岩村保さんの文章かインタビューで初代の「四喜蝶」は絶種し、現在出回っている「四喜蝶」はその後山どりの中から類似の芸の蘭を見出し、「新四喜蝶」と名づけていたものがいつの間にか「新」が取れてしまった、と書いたものを読みました。

投稿: すずき | 2006/07/17 20:38

「四喜蝶」の話は初めて聞きました。ありがとうございます。
値段が高いときは高く売るためにニセ物にされたり、安くなると名前まで粗末に扱われて、似たものがごちゃ混ぜになってしまったり、蘭にしてみればホントに迷惑な話でしょうね。
牟氏、また来春頃新しい本を出されるそうです。楽しみです。

投稿: 中国蘭迷 | 2006/07/17 22:37

和歌山ガーデンのHPで、「品蓮」という名の写真を見たことがある、今の「翠桃」とまったく別ものみたい。また、『蘭蕙同心録』について、その中の「天興梅」は「西湖梅」にも見えるね。

投稿: 上海人 | 2006/07/19 02:20

上海人さん:晩上好!
Wガーデンさんの「品蓮」?よく判りません!?
となりの宋荷梅も??中国人が付けた名前ではないですよね。
「天興梅」も今年変なのふたつ入手しました。

投稿: 中国蘭迷 | 2006/07/19 21:44

Wガーデンの宋荷梅は宋梅×大富貴の実生ですね。同系は幾つか出回っているようです。品蓮、昔見た秦卿梅と似ているような…ちと分かりませんが。かと思うと富荷梅はいつ渡来したか記録がありませんがまぎれもなく蘭恵(草かんむり)抄史にある古典名品(ただし無図)らしいですね。無双梅もいろいろあって分かりません。天興梅にも幾つか紛れ込んでいるようです。そのうちのあるタイプは秦梅ではないか、といわれました。真贋はいまだ不明です。
蘭迷様、中国の蘭記事、ぜひ邦訳してくださいませ(平伏)。

投稿: すずき | 2006/07/20 00:07

蘭迷様、
 面白い話を載せて頂きありがとうございます。正に”なぞ”、ミステリーですね。中国蘭の面白さはここに尽きるのではないでしょうか。私も以前のブームの時に月佩素を探しまわった記憶があります。また、某氏が売っていた「太原梅
」を買って見ましたが、本物は絶種しており、それではこれは何なのか・・??、あれでもない、これでもないと、調べることが随分と楽しかったと覚えています。
 Wガーデンの写真はデタラメが多く青銭梅も違っていたと思います。当然品蓮も何だか分かりません。分かりませんが何となく面白いのが中国蘭だと思います。次の「謎」を楽しみにしています。

投稿: narimune | 2006/07/20 21:00

Wの「青銭梅」について、僕も同感。また、九華の「翠萼」もなんか違い気がする。でも、一花の「翠鶴」と「無双梅」はよく出来たと思う。僕今年手に入った3鉢の「翠鶴」は全て「無双梅」だった。ちょっと皆様に伺いたいことがある。「吉字」ついて、スズキ園芸さんのHPで拝見した写真は、本に載せた「吉字」とまったく違うタイプだね、「吉字」には3系統があると聞き、一体なんだろう、うちにある「吉字」はスズキさんの所と一緒だけど、買った時は「無双梅」という名札だった。

投稿: | 2006/07/22 04:02

「吉字」や「無双梅」は『中国ラン』の写真を見て長いこと「こんなのいらないリスト」に入れてたので私にはよく判りません。数年前にいちおう入手はしているんですけどまだ花を確認していません。
銘鑑の下2段あたりの品種はいろんなのが混じっていたり、咲き方が安定してなくてよく判らないものが多いですね。
上の上海人さんの疑問、知ってる方いましたら情報よろしくお願い致します。

投稿: 中国蘭迷 | 2006/07/22 07:36

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